成功のための発想は小さな一歩から
ほんの一歩からの発想を大切に
ある会社で提案制度を実施したそうですが、結局うまく行かなかったそうです。その原因は…
実用になりそうもないとか、現実的でない、取るに足りないなどという理由でした。これは、提案を受け取る側の問題でもあります。つまり、そのアイデアの一歩を先に進ませることができていないということ。
あと、提案するように社員に伝えるときに、プレッシャーをかけることも長続きしない結果になりがちです。どんなに優秀な提案でも、すぐに結実することはよっぽど出ない限りないはず。実現させるためには、その後の時間や投資が必要ということですね。
アイデアの展開するためには、「全く新しいアイデアを出す」川上タイプと、「すでにあるものを改良していく」川下タイプがあります。
川上タイプは、多大な費用と時間がかかるもの。対して、川下タイプは、どちらも抑えられるので、まずはよりよいものに改良することから入っていくのがよいでしょう。
発想の技1
*置き換えの発想
特性、目的、素材、形態などを、全く別のものに置き換えて考えてみると、意外な発想の転換ができ、ひらめくことがあるものです。
⇒柔らかくて美味しそうなパンにベーキングパウダーというふくらし粉を使っていることをヒントに、あるゴムメーカーは、ゴム液の中にそれを入れて膨らませてできたスポンジラバーを開発。
⇒化粧をするのは女性という固定観念をはずし、今や男性でもエステティックサロンに通っていますが、そこから眉を書くのも女性だけではなく男性も置き換えて眉かきプレートが発売。
こんな例は枚挙にいとまがないほど。新商品で、発想の転換でできたものってたくさんありますからね。過去の商品は、とてもよいヒントになりますね。
発想の技2
*なければ作る発想
いきなりですが、ボールの正面はどこだと思いますか。
こう問うと、印があるところとか、何かが書いてあるところと答えることでしょう。しかし、ボールは最初、何も書いてないものだったのです。何も書いてなかったら正面ってないですよね?とういか、ボールは球体なので、もともと正面なんてないと思います。
ということで、なければ印をつけることで「ここが正面ですよ」と決めてしまえばよいという発想です。そうすることで、ボールをお使ういろいろな人に、便利さをもたらしてくれました。こうのような、ないものは新しく作ってしまうという発想は、既存の製品の改良という視点でもいいわけですね。
偉大な先人たちも発想の結実には多大なる時間がかかった
偉大な人たちは、創意が大きくて進んだ考えであることが多いため、世の中には受け入れられずに変人扱いされたりする例がいくつもあります。前出の通り、川上タイプの最上位ですから、その結実まではいくつもの難題を乗り越えていかなければなりません。
そんな偉人たちも、多くの困難を乗り越えて発想を結実させているのですから、全く新しい発想は積み上げていく努力と姿勢が必要になってきます。発想自体が良いものならば、切り捨てずに続けることが大切になります。
最後に、アレック・オズボーン「創造力を生かせ」の中から。
「ほとんどすべてのアイデアは、他のアイデアの上に成り立っており、最高のアイデアとは、前にあったものの改良に過ぎない。」
参考文献:「小さな発想をお金に変えるテクニック教えます」横井秀典著