「ブラック企業がなくなることはない」
残念ながらこれは事実であり、このずっと先に人間が相当な進化を遂げればわかりませんが、近未来までは絶対に存在します。それを前提にどう見分けるかを記事にします。
この記事は、「ブラック企業のような会社には入りたくない」、「どんな会社がブラック企業か気になる」、などの心情を踏まえて、リストやランキング、大賞などを見て、どうすればいいかをまとめています。
ブラック企業と精神論【特徴&見分け方】
「ブラック企業」…聞こえ悪いですね。ブラックってつくもので、良いイメージのものもありますが、会社にそれがつくと、それこそ「真っ黒」であり、アウトな存在です。では、そもそもブラック企業とそうでない企業の違いは何なのでしょう。
ブラック企業の見分け方の前に…そもそも論
厚生労働省のサイトでは、定義づけはされていないのですね。膨大な業務量や長時間労働が当たり前になっている会社が、一般にはブラック企業と言われています。しかし、そんな過酷な条件でも、やりがいを感じる人もいますし、疲れ切っている人もいます。
テレビドラマの「下町ロケット」なんか、開発のために社員が徹夜でも頑張っていて、
社員が率先してそれを行っているという点においては、ブラック企業には相当しないわけです。
一般的なブラック企業の特徴を挙げると…
1、労働者に対して極端な長時間労働やノルマを課すこと。
2、コンプライアンス意識が低いこと。
(賃金不払残業やパワーハラスメントなど)
3、労働者に対して過度の選別を行うこと。
こんなところでしょう。そんなブラック企業に入らないためにも、見分け方を重要度順に見ていきます。(当サイトの独断基準ですので、そこはご了承ください。)
ブラック企業と精神論
「スキル不問」、「経験不問」、「やる気のある方歓迎」
こういった募集内容は多いものですが、その度合いが強い会社、つまりそこを大げさにアピールしていたら要注意です。根性ややる気といった精神論を強調してくる会社は、
ブラックではなくても労働条件が厳しいケースが多いものです。とにかく人を集めたいので、それ以外の細かい応募条件を設定せずに、収入がいいように見せる傾向もあります。
日本人は、基本的に精神論が好きな国民と言えるので、非科学的であることはわかっていても、魅力を感じたりするものです。
・ベテラン社員が幅を聞かせている場合、高度経済成長を経験しているので、過剰な労働が当たり前で、社員にもそれを正当化するパターン。
・「倒れるくらいやって一人前だ」といった根性論をいうパターン。
・「頭で考えているくらいなら体で感じろ」といったどこかの言葉を引用して正論であるかのように言うパターン。
全面的に否定する考えではなく、日本人は「そうだな、そうかもしれない」と考えがち。そこに落とし穴が待っています。
最後は精神力に委ねられる部分はあるのですが、きちんとした裏付けがあって初めて精神論は生きてくるものなので、すり替えは間違えであり、基本的に精神論は主従の関係で言えば「従」であると認識しておくことです。
特徴から見るその他の見分け方
*いつも同じ求人が掲載されている
常に募集がされている情報があると思います。これは、採用してもすぐ辞めてしまうとか、公表できない事情があるなど、ブラックである可能性が高いです。
*給与が高い、給与の幅が広い
会社選びを「給与の高さ」を最優先にする人は特に要注意です。確かにそれは魅力ですが、その中でも気をつけたいのが、同業他社と比較して明らかに高い場合です。そんな会社は、そうそう社員はやめることもないので、募集をかけることはそんなにないはずです。やはり、ブラックである可能性を疑った方がいいです。
あと、給与の高低が広すぎる設定をしている場合も注意が必要です。
高い給与は異常なほど仕事が厳しく、それを選択しないと最低給与になるなど、
そこにはからくりがある可能性があります。
*社員が若い年代に偏っている
30代、40代の中堅層がほとんどいなくて、20代ばかりの会社もブラック企業の特徴の1つです。もちろん、一概には言えませんが、気力体力がある20代を使えるだけ使ってポイッというところがあるのも事実です。
とは言っても…
いくら慎重に調べても、そして上記の内容に当てはまらなくても、実際に入社してみたら「えっ」ってことはあり得ます。そこで、さらにそのリスクを低くするには、「四季報」、「転職エージェント」を活用して会社の状況を確認するとよいでしょう。
ブラック企業のリスト、ランキング、大賞を冷静に見ると…
もともとは、ブラック企業って反社会的勢力を背景に持つ企業のことだったのですが、
現在では、「36協定違反」にあたる「残業100時間超」、「残業代がでない」という企業を指すと言葉に使われるように変化してきました。
厚生労働省によるブラック企業リストの一覧や、ランキング、○○○○年大賞など、
今は企業名が公表されるようになりましたが、それらのブラック企業に掲載された
会社だけ気をつければいいものではないことはおわかりだと思います。
ブラック企業リスト一覧、ランキング、○○○○年大賞といったものは、
「あの会社が!」、「やっぱりね」といったような見方がされる事が多く、
当事者でないと、どこか面白半分に見てしまいがち。
そして、当事者であっても気をつけなければならないのは、
実際に掲載されている会社は、法令に違反したことがわかった企業だということ。
違反していても見つからずに表には出てこない会社の方が多いのです。
つまり、掲載企業は「氷山の一角」ということです。
経営者や役員が同じで、別会社や子会社化している場合は、
系列会社として調べることはできますが、そうでない会社は、
やはり上記内容について確認していくことが必要です。