スケートボードは、東京オリンピックで初めて正式競技に採用されます。この記事では、オリンピックの日程のほか、どんな競技でどんな歴史があってどんな選手が出場するのかを紹介します。
新種目だけに注目ですね。日本にはメダルが取れる選手もいますので、新たなヒーローが生まれることでしょう!
2020東京五輪スケートボード パーク/ストリート日程と選手【新種目】
「スケートボードは知っているけど、どういう世界でどういう状況かはほとんど知らない」
世間の人はたぶんこんな人ばっかりでしょう。だいぶ注目はされてきてはいるものの、オリンピックが始まって競技がテレビなどで話題になって初めて目にする人も多いと思います。
スケートボードとスノーボードがどう違うのかさえ、やっている人でないときちんと答えられないのではないでしょうか。
そんなスケートボードなので、まずは簡単にその歴史を振り返ってみます。
2020東京五輪【新種目】スケートボードの歴史
一枚の板に車輪が付いた乗り物。スケートボードを説明するとそうなりますが、このスケートボードは「スケボ」の略称で親しまれています。
アメリカが発祥とされていますが確実ではなく、アメリカのどこで開発されたかもはっきりしていないようです。カリフォルニアが有力とされていますが…
1950年代に「ローラーサーフィン」というローラースケートを木製の板に付けた商品が発売され進化していったようです。サーファーが街中の「足」として利用しだしたことも影響しています。
その後、技術革新があって1970年代から世界でブームになり、競技も行われるようになっていきます。
1990年代になると、完全にストリート・スタイルが確立され、日本でもスケーターファッションが流行をし始めます。そして、1995年に初めてのXゲームズがロードアイランドで開催されます。
このとき、ストリートではクリス・セン、バーチカルではトニー・ホーク優勝しています。トニーホークが空中で2回転半する「900(ナインハンドレッド)」を初めて成功させたのもこの時代です。
コラム
2001年の18歳以下のスポーツ調査で、野球人口が800万人に対して、スケートボーダー人口は1000万人だったそうです。メジャーの野球よりスケボで遊ぶ子供の方が多いほど人気だったのですね。
2003年、「世界スケートボード協会」は「6月21日」を全世界でスケートボーディング・デーとすることを定めまています。毎年この日が来ても知らなかったです…
時は経て2010年代に入りました。現在、日本のスケボ人口は40~100万人だそうです。けっこう多いと思うのですがどうでしょう。
しかし、純粋な登録選手の人口は、3,000人のアマチュア選手がいて、プロ選手はわずか80名だそうです。少ないですが、これからオリンピック種目になったので、競技人口はかなり増えていくことでしょう。
2020東京五輪【新種目】スケートボードの種類
スケートボードには、4種類の競技があります。
- ■ストリート(Street)/ パーク(Park) ※オリンピック種目になりました!
- ストリート(街中)に存在する斜面、縁石、手摺り等を技に利用する事から発展し、それらと同様の構造物を設置したスケートパークも作られる様になった。
- (オリンピック種目なので後述します。)
- ■フリースタイル(Freestyle)/ フラットランド(Flatland)
- ボードに逆立ちする、ボードを横に倒して乗る、ボードを立てて乗るといった様々な技をフラットランド(平地)のみで行う。
- ■バーチカル(Vertical)/ バート(Vert)
- 大型のハーフパイプ(バーチカルランプ)でジャンプ等を行う。
- ■スラローム(Slalom)
- 一列に並べたパイロンを潜り抜けながら進んで行く。
以下、ストリートとパークの説明です。それ以外については割愛します。
パークとストリートの説明の前に、採点の方法について確認しておきます。
実は、スケートボードは表現力で採点を決めるんです。決められたコース内で、いかに独創性のある滑りができるかで点数の高低が決まります。よく知られているスポーツに例えると、フィギュアスケートに近いと思います。
「難易度の高い技を行い、ジャンプの高さや着地をしっかりし、コースをうまく使ッて自分にしかできない滑りをする」
これが最も認められた人がかつ競技です。ですから、採点者という人が絡むので、フィギュアの過去の疑惑採点のようなことも起こりかねないということになります(始まる前から変なこと言わないほうがいいですね)。
では、採点のしかたについて見ていきます。
パーク
パーク種目のコースは、水を抜いたプールのようなコースです。
持ち時間45秒。その間にコースを自由に滑って技や滑りを競います。
一人あたり3回チャンスがあり、その中で最高得点がその人の得点となります。
参加者で最高得点の人が優勝となります。
様々な形や角度に湾曲したボウルやウォールを複雑に組み合わせた“コンビプール”と呼ばれるコースで競技します。見どころは、高速での空中浮遊や体操競技のような飛び出しからの回転技です。
ストリート
ストリートのコースは、平地に障害物を置いたようなコースです。
「RUN」と「BEST TRICK」の2つの方式で滑り、その合計点で競います。
・RUN方式
持ち時間45秒。その間にコースを自由に滑って技や滑りを競います。
一人2回のランを行い、最高点が持ち点になります。
・BEST TRICK方式
コース内にある障害物を一つ選び、そこで技を一つ繰り出します。
計5回のチャンスがあり、点数の高い4回が持ち点に加算されます。
街中にある斜面、縁石、手すりなどを利用して技を披露することから発展した種目です。30~150mの直線に街中にある障害物(縁石・斜面など)を模したものがあるコースで自由に技を競います。見どころは、高度なバランスコントロールが必要なアクロバティックな技をしてみせるところです。
主な技一覧
プッシュ | 片足で地面を蹴って前進 |
ターン | 重心移動で左右に曲がる |
チクタク | 前輪を左右交互に振って前進 |
フェイキースタンス | メインスタンスのまま逆走 |
スイッチスタンス | メインスタンスの逆スタンスをとる |
(テール)マニュアル | 前輪を浮かせて前進 |
ノーズマニュアル | 後輪を浮かせて前進 |
パワースライド | テールを一気に前に持って行き減速できる |
ボンレス | 片手でデッキの側面を持ち、前足で地面を蹴って乗る |
オーリー | テール→ノーズの順で蹴ってデッキを浮かせながらジャンプする |
フリップ | デッキを縦に回転させる |
インポッシブル | 足にデッキを絡ませてデッキを回す |
スライド | デッキをセクションに当てて滑る |
グラインド | セクションにトラックを当てて滑る |
180°ワンエイティー | ジャンプしてデッキを半回転させる |
2020東京五輪【新種目】スケートボード 会場と日程
パーク
会場:有明アーバンスポーツパーク
第13日 8月5日(水)
時間 | 種目 |
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9:00~13:45 |
女子パーク予選 女子パーク決勝 女子パーク表彰式 |
時間 | 種目 |
---|---|
9:00~13:45 |
男子パーク予選 男子パーク決勝 男子パーク表彰式 |
ストリート
会場:有明アーバンスポーツパーク
第3日 7月26日(日)
時間 | 種目 |
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9:00~13:55 |
男子ストリート予選 男子ストリート決勝 男子ストリート表彰式 |
第4日 7月27日(月)
時間 | 種目 |
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9:00~13:55 |
女子ストリート予選 女子ストリート決勝 女子ストリート表彰式 |
2020東京五輪【新種目】スケートボード 出場選手
こちらは、だんだんと決定しますのでアップしていきます。
まずは、こちらの最新記事をごらんください。
まとめ
新種目ということで、競技の理解という点にポイントを置いて紹介しました。
どんな競技であれ、よくルールが分からないとその醍醐味はわからないと思います。女性の方はルールを知らなくてもその雰囲気が好きで見ている方もいますから、すべての人に当てはまるとは言えませんが。
この記事で、スケートボードを正しく理解して、オリンピックをより楽しんでもらえたら幸いです。