谷川浩司 B級2組降格の心境とコメント
谷川浩司九段は、十七世名人でタイトル獲得数が歴代4位という、将棋界の名棋士です。輝かしい過去の実績は後世に残っていきますが、現役としては57歳にしてクラスの陥落となりました。
いつまでも活躍してほしい棋士だけに時の流れを感じますが、谷川浩司九段の心境や今後のこと、出てきているコメントから世間や関係者の反応をまとめました。
谷川浩司の心境!B級2組降格コメントから伝わるもの!世間の声は?
谷川浩司 B級2組降格 コメントと心境
それは1月23日、第78期名人戦順位戦B級1組で千田翔太七段(25)に負けて決定しました。
それまでもずっとA級棋士として君臨してきただけに、B級1組降格のときも、とても残念に思ったことを覚えています。
谷川浩司九段の全盛を見てきた身としては、名前のあとにタイトル名がないことの方が違和感があるほどです。
それだけ長い間、第一線で活躍してこられましたが、とうとうこうなってしまったかの感があります。
亡き大山康晴名人が齢を重ねてもA級で踏みとどまっていただけに、まだまだいけるというファンの思いもあることでしょう。
私もその一人ですが、結果が出てしまったからには仕方ありません。
気になるのは、過去に永世名人有資格者でB級2組に在籍した棋士はいないという事実です。
自身の考え方によるものですから、決まったものはないのですが、やはり極めたものの「美学」ということなのでしょう。
つまり、過去の流れに従ってこのまま順位戦を去ってしまうのではないかという心配です。
その辺り、出てきているコメントで探ってみます。
まずは、本人の来期についての考えです。
「よほどのことがなければ(同2組で)指すつもりです。気持ちを入れ替えてまたやりたい」
一安心ですね。と同時に、逆に素晴らしいと思います。心境としては、こころ穏やかではないでしょうが、割りと淡々とした境地にあるようです。
これだけ実力者が揃っていますから、ちょっと不調になると連敗も続きます。それを身をもってわかっていて、全てが実力の世界ですから認める気持ちができているということでしょう。
ある中学校に、谷川浩司九段が将棋を教えに行ったときのことです。そこで、生徒に語ったのは、「負けを認めることの大切さ」でした。
将棋の素晴らしさについて、礼儀作法を通じて相手を重んじることとを伝えているんですね。
「負けが決まったときは、『負けました』と口にしなければなりません。とてもつらいし、悔しい言葉です。でも、負けを認めることで勝負に責任を持ち、自分の弱点にも気づけます。そして、次はどうやったら勝てるかと発想を切り替えることができるのです」
この気持ちが確立しているからブレがないのでしょう。
そんな状況になっても、谷川浩司九段は頑張っていく方なんだと感じます。
今は群雄割拠の時代と言いますか、AIが出てからは将棋界も様相がかなり変化しました。
ですので、一昔前のような将棋界全体のゆっくりとした進化というのはなく、日進月歩状態の様相です。
ゆえに、過去の名棋士であっても陥落は十分にありますし、B級2組って下のように聞こえますが、実力者がひしめいていて、ここだって油断したら危なくなります。
現時点では、あの藤井聡太七段は1つ下のC級1組にいます。8連勝中ですので、ほぼ間違いなく昇級してくるでしょう。
組み合わせによっては、順位戦で「谷川浩司VS藤井聡太」戦が実現しますが、なんとなくここでは当たらないでほしいなって心情的には思います。
それは紛れもなく、どちらも昇級してほしいからですね。順位戦の1敗ってそれを大きく左右しますから。
谷川浩司 B級2組降格 世間の声や反応
いくつか違った声を拾ってみます。
羽生さんがB1落ちるかもとか言ってるんだからこんなの仕方ない
再浮上は厳しいとおもうが、突如目覚めて大山名人みたいになる可能性もゼロではない
それ普通にあることじゃない、今なら
あの角不成があるかぎり、谷川先生はレジェンドであり続けるんや!
コメントは、若い世代の人が書くところから拾ったので、寂しさのコメントはなかったのですが、みなさん現状を流石によく理解していますね。
最後のコメントは、わかる人でないと…ですが、私もそう思います。
谷川浩司 B級2組降格 羽生善治のB級1組降格は大丈夫?
羽生善治九段(この段位で呼ぶのも違和感だな~)の名人戦・順位戦の現在の成績が、A級2位の位置で2勝4敗です。あと3戦あるので、挑戦者はもう無理ですが、陥落はまだ崖っぷちなっわけではありません。
過去もこの時点でこのくらいの成績で残留した例はいくらでもありますし、3勝でも残留することもありますから、これからですね。
でも、第1人者の羽生善治九段ですから、将棋ファンは皆A級であり続けてほしいと願っています。
こちらは残り3勝して勝ち越して終わり、ある程度高い運位で来期を迎えてほしいと願います。
最後に、谷川浩司九段に話を戻しますが、「光速の寄せ」をまだまだ見たいファンは多くいます。AIを蹴散らせなんて言いませんが、今からでもその研究熱心さで精進して、大胆な将棋を指し続けてほしいと願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。