台風2号発生
2月20日午前3時、マーシャル諸島で台風2号「ウーティップ」が発生しました。発達しながら西よりに進んでいる模様です。
台風1号は1月1日に発生していますので、今年はとても早いと感じるでしょうが、実は、「正月なのにもう台風が」ではなくて、「正月なのにまだ台風が」と言う表現のほうが正しいのはびっくりです。詳しくは、この記事にまとめています。
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台風は暖かいと多く発生するので、台風シーズンは、暖かくなってくる2月下旬から始まるようです。ですから、元旦に発生した1号は前年扱いなので、今回2月20日に発生した台風2号が、今シーズンの実質1号というわけです。
台風2号発生 状況は?
まず、この時期に発生する台風が日本上陸したことなんて、普通聞いたことがないし、経験もないので、「関係ないだろう」とほぼ誰もが思っていると思います。果たして、上陸の可能性はないのでしょうか。
2月20日3時に、熱帯低気圧から台風2号(ウーティップ)になったときの大きさです。
存在地域 マーシャル諸島 移動 西 35 km/h 中心気圧 1000 hPa 最大風速 18 m/s (中心付近) 最大瞬間風速 25 m/s |
出典:気象庁
3日後に当たる23日(土)には、グアムの南に達し、中心気圧は960hPa、最大風速は40m/sと「強い」勢力の台風になると予想されています。今のところ、この勢力を保ったまま日本付近まで北上してくる可能性は低いとみられています。
ちなみに1号(パブーク)は、インド洋の方へどんどん西に進み、「サイクロン」に変わりました。ですので、2号のほうが日本に近いところまで来ます。この時期は西に抜けていく可能性の方が高そうです。夏に太平洋高気圧が発達するときより、妨げられるものがないのに西へ進むのは少し不思議な気がします。
もともと2月は、年間で最も台風が発生しづらい時期と言われています。201年までの過去30年間で2月に台風が発生したのは4つのみ。平均値を取ると0.1個程度です。しかし、気になる点があります。それは、最近10年では4回発生していて、発生回数が増えていることです。平均値が上がっているわけですが、これも昨今の異常気象と関連があるのかもしれません。
台風の名前はどうやって決まる?
台風の名前は、「台風委員会」(日本含む14カ国等が加盟)の提案した名前が、あらかじめ140個用意されているそうで、発生順につけられていくようです。140個を超えると、1番目に戻ってつけられるようです。大きな災害をもたらした台風などがあると、加盟国からの要請によって、その名前を以後の台風では使用しないように別の名前に変更することがあるそうです。
今回の台風2号は、「ウーティップ」と名付けられましたが、マカオが用意した名前で、蝶の意味だそうです。
そもそも台風とは…
熱帯地域の海上で発生する低気圧のことを「熱帯低気圧」と呼びますが、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在すること、そして低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」といいます。
簡単に言うと、多くの積乱雲が集まってできる巨大な渦巻きとなります。
台風の進路ですが、上空の風に流されて動ここと、地球の自転の影響を受けることなどが合わさって北へ向かう性質があります。そして、低緯度では貿易風による東の風、注意度では偏西風による西の風が吹いているので、最初の進路は西で、そのあと東へ進路をかえます。
勢力は、海上を進んでいるうちは保たれますが、陸上を進むと衰えます。大きさと強さは、以下のとおりです。
大型…風速15m/秒以上の強風域の半径が500~800km
超大型…800km以上
強い…10分間の平均最大風速が32.7~43.7m/秒のもの
非常に強い…43.7~54.0m/秒のもの
猛烈な…54.0m/秒以上