ラグビーワールドカップ 決勝トーナメントで同点の場合の決着のつけ方!
ラグビーワールドカップの2019日本大会は、日本が初の決勝トーナメント進出したことで物凄い盛り上がりとなっています。
決勝トーナメントは、トーナメント方式ですから、勝ち負けがつけば次戦進出か敗退か決まってわかりやすいのですが、前後半終了して同点の場合にどうなるのかご存知でしょうか。
決定の優先順位は、トライ数の差?それとも反則の少なさ?なんて思いますが、そうではないんですね。
スポーツによってさまざまな決定方法がありますが、ラグビー・ワールドカップではどうなっているのでしょう。では、早速!
ラグビー・ワールドカップ決勝トーナメントで同点だと引き分け?決着はこうなる!
ラグビーWC決勝トーナメントで同点の場合について
ラグビー・ワールドカップでは、前後半終了して同点だった場合、10分ハーフの延長戦を行います。
ここはサッカーと似ていますが、ラグビーはサッカーよりも体もぼろぼろだし体力も消耗しているので短めなんですね。
しかし、ハーフが10分ではあっても、試合の残り10分で3トライが見られることだってありますので、ちょうどよい時間ではないかと思います。
前半10分、後半10分で決着をつけるのですが、それでも決着がつかない場合は、10分の再延長となります。
この10分のやり方はサドンデス方式です。よく他のスポーツで行われているものですが、先に得点を取った時点で試合は終了となり、そのチームが勝利します。
しかし、これでも決着がつかないと延々と10分延長?
いえ、そこは選手の限界のこと、決勝や3位決定戦でなければ次戦があることを考えてのことだと思いますが、延長とはならず、キッキングコンペティションで決着をつけることになります。
ここも、サッカーのPK戦に似ています。やり方はこうです。
各チームで5人を選出して、蹴る場所を変えてゴールポスト間のクロスバーへキックします。
いずれも22メートルラインからのキックとなるのですが、蹴る場所は以下の通り、正面から、15メートルラインからとなります。
15メートルラインからのキックは正面からより確率が落ちるので、自ずと田村優選手のようなキック専門の人ということになるでしょう。5人の選出はできるだけキックに長けた人ということになりますね。
でも、5人で決まらない場合もありますね。それはサッカーと同じで6人目、7人目…と続いていき、決着がつくまでやり続けることになります。
試合終了の笛がなったら「ノーサイド」で試合は終わりということですから、延長戦はちょっとそのラグビーの考えとはずれたやり方ですね。
以上が、同点の場合のやり方です。決着をつけなければならないとは言え、体力的にめちゃくちゃきついですね。
ですので、19歳以下の試合の場合は、延長戦を禁止しているようです。まさにこれがノーサイドです。
日本で見ると、高校ラグビーでは同点だった場合は延長戦はなく、トライ数が差で勝敗が決まります。同じだった場合は、何と抽選(くじ引き)で決まるんです。
過去にあった例を挙げてみますと…
第96回全国高校ラグビーの東京予選の第2地区決勝「国学院久我山対明大中野」
→抽選で明大中野。
2010年、2011年連続で「春日丘(愛知)対尾道(広島)」
→2010年は尾道、2011年は春日丘が2回戦進出
決まっていることとは言え、何とも言えない気持ちになります。
その他にも見てみると…
国際大会では、試合のファーストトライやファーストポイントを取ったチームに進出権を与えているケースがありました。これ、抽選よりはいいですね。
ラグビー 同点の場合の理想形は?
こうしてみてくると、何が理想なのかなと考えてしまいました。せっかくなので、私見になりますが最後に書いてみたいと思います。
ラグビーは、「ノーサイド」という素晴らしい考え方があるので、前後半の試合が終わったら、延長戦などの試合続行はなし。
ちょっと「ノーサイド」について書きますね。
戦い終えたら、両軍のサイドが無くなって同じ仲間だという精神から、試合が終われば敵味方の区別はなくなり、お互いの健闘を称えましょうというもの。
ちなみに現在は、世界では「フルタイム」という言い方が一般的になっています。日本は、「ノーサイド」という精神が合っているから、この言葉が残っているんではないかと思います。
アナウンサーが今も「フルタイム」ではなく、「ノーサイド」というのもこの美しい言葉を残したいという思いがある気がします。
ということで話を戻して、試合はそこで終了とし、そのあとはキッキングコンペティションで決着がわかりやすくていいと思います。それで恨みっこなしということで。
キックで決着が着いたら、その場で両チームが方を抱き合ってお互いを労うシーンが見られれば、ノーサイドの精神が見られて最高ではないかと思います。
最後に…
もう一度「ノーサイド」のことを話題にしますが、もともとは試合終了後に、両チームの選手やスタッフ、審判団や協会関係者などが一同に会して、軽食や飲み物を楽しみながらお互いの健闘を称え合い労をねぎらう交歓会をしていたと言います。
これがラグビー独特の催しだったんですね。日本神道でいうところの「直会(なおらい)」に当たると思います。
こんな素晴らしい精神を意味する「ノーサイド」は、死語にならないでほしいと願います。
すみません、「同点の場合どうする?」の記事でしたが、最後はノーサイドの話になっていまいました。
ラグビー・ワールドカップの決勝トーナメント、全試合楽しみに見たいと思います。
それらの関連記事になりますので、よろしければ立ち寄ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。