子どもの数 過去最少更新
5月3日の「こどもの日」に合わせて、総務省は子供の推計の人口を発表しました。
子供人口 38年連続減 総人口に占める割合も連続減
発表によると、15歳未満の子どもは、前年より18万人も少ない1,533万人。これは、1982年から続く減少が止まらない結果となっています。
子どもの数 過去最少更新 38年連続減
実際に比較が可能なのは1959年以降となりますが、その中では過去最小を記録しています。というよりは、毎年更新を続けていると言うべきでしょう。
これは、過去30年間を振り返ってみると、相当に減り続けていることがわかります。1989年の平成元年からすると、約3分の2にまでなってしまっているのです。
都道府県別に見ると、東京都は約8,000人増で、全国で唯一の増加でした。次は沖縄県の増減なしで、他は全て減少しています。
これは由々しき問題であり、ここまで来てしまった現状を考えると、待ったなしの政府の最優先課題の1つになったと言えます。
子どもの数 過去最少更新 38年連続減 その他のデータ
他のデータを見てみます。
総人口に占める子供の割合は、前年と比べて0.2ポイント下がって12.1%となり、これは更にすごい低下を記録していて、45年連続です。先程の平成元年からすると、18.8%から6.7%減っています。
総数からすると大変な減少ということになります。
男女別で見ると、男子が785万人、女子が748万人となっています。年齢を3歳ごとに区切ると以下のようになります。
12~14歳 322万人
9~11歳 321万人
6~8歳 309万人
3~5歳 295万人
0~2歳 286万人
明らかに年齢が下がっていくほどに少なくなっており、子供人口減少はここでも明らかです。
最後は、都道府県別に見た、人口に占める子供の割合です。最も高いのは、沖縄の17.0%で、2位の滋賀の14.0%をかなり引き離しています。
逆に低い方から並べると、秋田10.0%、青森10.8%、北海道10.9%となっており、東北や北海道は、若い人がどんどん減っていることがわかります。
子どもの数 過去最少更新 38年連続減 考察
まず、結果を見ると子供も都市部と沖縄に集中しています。年の一部では、子供が溢れているところもある代わりに、過疎地区では学校閉鎖もどんどん進んでします。
これを見ると、ますます田舎には人が住まなくなり、格差は更に広がってしまうことが確実であり、かなりの危機感があります。
現代の日本人には、子供を育てて生きていくのには大変な時代だという共通意識があるため、「子供がほしい」という願望以前に、「結婚したい」という気持ちも薄れています。
この根本的な悪い流れを変えない限り、解決は難しくなります。少子化対策は打っているものの、方向性をもっと考えなばならないでしょう。
そこには年金問題も浮上します。30代以下は年金などもらえないという考えがあり、将来の不安が子供作りしている場合ではないという風潮になっています。
江戸時代の人口は3千万人だったようですが、そこまで減って社会が安定しているのと、どんどん減っていって逆ピラミッド型になっている状況とはまるで違います。
様々なことが破綻していき、国の存続さえ危ぶまれる事になりかねません。
ここまでのことは、ここで語らなくても多くの日本人は気づいているしわかっています。その共通意識があれば、何とか打開策が見いだせるかも知れません。
毎年のように子供人口の減少が起こっているために、日本人全体が麻痺してしまっている感がありますが、「38年連続減少」という恐ろしい数値を目の当たりにして、待ったなしの段階にきたと痛感します。
この記事では、解決策を提示するような事はできませんが、総務省が出したこの数値の事実を、受け止めていかなければなりません。