つくばエクスプレス 増強
つくばエクスプレス(TX)は、現行の6両から8両編成に増強されます。ダイヤ改正後は、朝のラッシュ時に1時間の運行本数を現行の22本から25本に増強されます。
つくばエクスプレス 増強 8両・25本化 首都圏新都市鉄道が始動
つくばエクスプレス 増強 8両
車両の増強は、今年度から着手される予定です。
これは、平成22年から首都圏新都市鉄道株式会社に対して、流山市、柏市、守谷市、つくばみらい市、つくば市、三郷市、八潮市、荒川区、そして足立区も加わって9市区長連名で、要望が出されていたものです。
編成車両数を6両から8両に増やすためには、ホームの延伸工事等を行う必要があるため、着手までには紆余曲折があったようです。
ちなみに、つくばエクスプレスの混雑率は、以下のようになっています。
年度 |
混雑率 |
---|---|
平成17年度 | 109% |
平成18年度 | 139% |
平成19年度 | 149% |
平成20年度 | 158% |
平成21年度 | 152% |
平成22年度 | 160% |
平成23年度 | 157% |
平成24年度 | 146% |
平成25年度 | 147% |
平成26年度 | 154% |
平成27年度 | 156% |
平成28年度 | 162% |
平成29年度 | 165% |
※混雑率・・・青井駅⇒北千住駅間の午前7時30分~午前8時30分における輸送力に対する輸送人員の割合。
将来的な混雑を緩和する目的で決定されましたが、サービスの開始は2030年代前半を目指しているとのことです。
地下と高架の完全立体構造のため、資材搬入路が限定されていること、機械設備や通信信号設備などの増強が必要なことなどがあって、このように10年を超える完成予定としています。
ちなみに、設備関係の工事費だけで、費用は約360億円と見込まれています。
決定の大きな要因は、沿線の人口が2030年代まで増加を続けることが見込まれていることにあります。ピーク時には1日当たりの旅客輸送人員が42万人を超えると想定しています。
現行の6両編成が8両編成になれば、輸送力は30%増しとなるため、1日のピーク時でも混雑率が150%以下におさえられると言います。前表では、平成28年、29年でさえ混雑率が160%を越えていますから、朗報と言えます。
9市区長も続々と、決定に対して喜びのコメントを出しています。
つくばエクスプレス 増強 25本
これに先立つ形で、つくばエクスプレスは2020年3月のダイヤ改正で、朝のラッシュ時に1時間の運行本数を現行の22本から25本にする予定です。
これにより、2005年以来乗降客の増加が右肩上がりで続いている状況が、いち早く軽減されることとなります。
つくばエクスプレス 良い点と課題
つくばエクスプレスを利用している人の声から、良い点と課題を拾ってみました。
良い点
ホームドアがあって人身事故やトラブルが少ない。
柔軟に対応する点が良い。
課題
ボックスシートからロングシートに変わり混雑緩和を目指しているけどまだまだ。
決定はいいが、10年は現行の6両のままなのは、実現まで長すぎる。
人口を考えると、理想は8両ではなく10両ではないか。
つくば中央駅から延伸して筑波大まで行くようになると、終点からバスにならなくて住む。
開業前のパンフレットにあった二階建て車両は消えてしまったのか。
やはり、良い点より課題が多くなっています。
最後に懸念すべき点を挙げておきます。
前例として、小田急線が複々線を完成させましたが、沿線は人口減少傾向となっています。2030年は人口減少になっている可能性が高く、沿線の人工増加は小田急線と同じになることも十分にあります。
対応して着手したのは素晴らしいことですが、懸念がはずれて良い結果になってほしいと願います。